日. 11月 24th, 2024

Sustainable Japan
【EU】欧州委員会、使い捨てプラスチック製品の大規模使用禁止法案提出。ストロー、食器等

EUや英国が主要な使い捨てプラスチック製品10品目の使用を禁止することを検討しているというニュースを各メディアが取り上げていますが、その10品目が選ばれた理由や意味を書いているところはほとんどありません。けっこう多くのニュースサイトを探してようやく見つけることができました。

この記事の中でも使われている「海洋プラスチック」とは海へ流れ出て海を汚染している「プラスチックごみ」を指します。プラスチックは腐ることがなく海を漂い続け、鳥や魚などの生物に悪影響を与えます。

記事の中で欧州委員会は、世界全体の海洋ごみの85%を「海洋プラスチック」が占めていると試算しているそうです。そして、今回の規制の対象となる10品目は、「海洋プラスチック」のなんと72%を占めているというのです。ここが重要です。海洋ごみの6割をこの10品目が占めているというのです。

この試算の正確性云々は大きな問題ではありません。海洋に流れ出ているプラスチックが途方もない量になっていることはこれまでも各方面の研究で明らかになっているからです。

ナショナル ジオグラフィック社
「太平洋ゴミベルト、46%が漁網、規模は最大16倍に」

また、最近になって「マイクロプラスチック汚染」という言葉も使われ始めました。海へ流れ出たプラスチックが砕け、破片が海洋生物の体に入り、様々な悪影響を引き起こすのです。まだどういう影響があるかは研究中とのことですが、物として体内に入ることで摂食障害を引き起こし、含まれる様々な物質が体に影響を与えることは容易に想像できます。

東京大学海洋アライアンス
「海のマイクロプラスチック汚染」

これらの記事は、自然や海に興味のある一部の人の目にしか入らないものだと思いますが、確実に生態系や皆さんの体にも影響を及ぼしています。
今回は海洋ごみにスポットを当ててみましたが、EUは以前からプラスチックごみそのものに焦点を当てて対策を検討してきました。今回のこの規制もその一環なのです。

EU MAG(駐日欧州連合代表部の公式ウェブマガジン)
政策解説 循環型経済に向けたEU初のプラスチック戦略

CCTの活動の中でも使い捨てのプラスチックのゴミは結構な量ですし、陸から海へ流れ出るというより、陸のゴミが川へ落ち、川から海へという連鎖を私たちは知っています。ひとたび海へ流れ出てしまえばゴミの回収は難しくなります。私たちCCTはこれからも川から海へ流れ出る前にゴミの回収を続け、ゴミのポイ捨てについて考えていきたいと思います。

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